価値のあるこけしってどういったものを指すのでしょうか?初心者でも理解できるようにわかりやすく教えていただきたいです。
この記事はこんな疑問を抱えている方が対象。
筆者はこれまでに沢山のこけし収集と処分に携わってきました。
俗にいう「価値のあるこけし」とは、以下のものを指します。
- ①:伝統こけし
- ②:古いこけし
- ③:有名作家がつくったこけし
逆に価値のないこけしは、大量生産されたものや安価で販売されているものです。
この違いを把握すると、こけしの価値をインプットできると共に、買取を検討する際に余裕をもって取引できるようになります。
この記事では、価値のあるこけしについてまとめました。
こけしの種類について知りたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
価値のあるこけしの種類
価値のあるこけしは、一般的に以下を指します。
- ①:伝統こけし
- ②:古いこけし
- ③:有名作家がつくったこけし
こけしの価値を判断する上で重要なのは「歴史」と「作り手」です。
価値のあるこけしには特定の要素があります。
これこそがコレクターたちから高く評価される理由です。
ここでは上記3つのこけしについて解説します。
①:伝統こけし
伝統こけしは地域の特色を持ち、製法やスタイルに長い歴史をもったこけしです。
東北伝統こけしコーナーを新設しました✨
昭和10年代〜令和5年の最新まで、青森/秋田/宮城/山形/福島の個性豊かな伝統こけしが展示されています。 pic.twitter.com/qxF6AqK7Db— ぷりもう《 irohiza 》 (@irohiza) May 6, 2023
【伝統こけし】とは、日本の東北地方でのみで制作される、木製の人形です。12の系統で分類されており、産地ごとに個性的な特徴を持ちます。中でも宮城県が最も系統の多い県となっております。
【宮城県‐鳴子系・遠刈田系・弥治郎系・作並系】
【青森県‐津軽系】
【秋田県‐木地山系】
【岩手県‐南部系】
【山形県‐山形系・肘折系・蔵王高湯系】
【福島県‐土湯系・中ノ沢系】伝統こけしは多種多様の形状や描彩が創作され、師匠から弟子へ受け継がれています。
特に価値のある伝統こけしは戦前に作られたもので、これらは手作業による繊細な仕上がりと独特の表情を持っています。
しかし昭和40年以降になると民芸ブームの影響で大量生産されるようになり、その価値を落とした背景も。つまり、その前に作られた伝統こけしに関しては、価値のあるこけしとして査定されることが多いです。
②:古いこけし
古いこけし、特に戦前に作られたものは、希少価値により高い評価を受けています。
引き続き、巣鴨のコメダ珈琲にて。知人の方とお互いの古い戦前のこけしを持ち寄りました。福島県喜多方の小椋千代五郎と甚九郎親子のこけしが揃いました。壮観!(...と思ってるのは本人たちだけです) pic.twitter.com/RVwjLWHhv1
— JETLINK (@JETLINKS) November 29, 2013
古いこけしは範囲が広いため、さまざまな古いこけしの総称ともいえますが、戦前のものは価値のあるものとして査定されることがほとんどです。
しかし、見た目が古く汚れているものが多いことから、その価値を見落としてしまうケースは少なくありません。数十万円以上の価値があるこけしを捨ててしまった・・・なんて人もいます。
したがって、古くて状態が悪いからと捨てるのは絶対にダメです。
③:有名作家がつくったこけし
有名なこけし作家によって作られたこけしは、その技術の高さや芸術性から価値があります。
会津のロマンこけし作家、齋藤徳樹さん(94歳)。
この歳になると、流石に日常生活はスローテンポになるが、こけしを作っている間はテキパキと手際良くなり20歳くらい若返っているように見えた。
これまでの経歴は、ファッションデザイナー、小説家、画家、劇団主催、考古学者など様々。 pic.twitter.com/n5we0z5MSv— 齋藤洋平│伊豆の観光カメラマン (@pokechin2) November 19, 2019
評価基準は作家によって大きく異なりますが、限定品や珍しい作品は高く評価される傾向です。
最近ではモダンなこけし作家も増えていて、若い子たちからも人気があります。
逆に価値のないこけしは?
価値のないこけしは、主に以下のものを指します。
価値のないこけし |
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とはいえ、買取に出すと値がつくものもあるので面白いです。
先で紹介した価値のあるこけしと比べればその差は歴然ですが、需要があればお土産で売られているものでも価値は上昇するケースがあります。
もちろん、かなり稀なケースです。
価値のあるこけしは高価買取が実現しやすい
価値のあるこけしは、以下の理由から高価買取が実現しやすいです。
理由 | 説明 |
希少性が高いから | 古いこけしや有名作家がつくったこけしは希少性が高いので、コレクター間での需要が強いです。したがって高価買取を期待できます。 |
芸術性と技術が評価されるから | 高い技術と独自の芸術性を持つこけしは、その価値を認識する愛好家やコレクターから高く評価されます。 |
シンプルにコレクターが多い | 価値のあるこけしを収集するコレクターはけっこういらっしゃいます。彼らの目にとまれば、すぐさま売れる可能性が高いです。 |
もし、価値のあるこけしの売却を検討している場合は、高価買取が実現しやすい専門業者に無料査定を依頼してみてください。
具体的な業者については以下の記事で解説しています。
価値のあるこけしに関するQ&A
価値のあるこけしに関するQ&Aをまとめました。
悩みを解消したい場合や、ヒントを得たい場合にご活用ください。
Q1:こけし作家の一覧が見たい
A:こけし作家の一覧に関しては、Wikipediaで参照できます。
あくまで「系統別代表工人」の一覧になりますが、有名作家をサクッと知るには便利です。
Q2:こけし作家のサインが読めなくて困ってます・・・
A:こけし作家のサインは個性的なものが多いので、解読するのはコミュニティや専門家に相談するのが一番です。
もっとも手っ取り早いのは、こけしの鑑定に強い専門業者の無料査定を利用すること。そうすれば、お金をかけることなくサインの正体を知ることができます。
Q3:こけしの買取価格をおしえて
A:こけしの買取価格は作家をはじめ、年代、状態によって大きく異なります。
一般的なこけしの買取相場は数千円ほどですが、価値のあるこけしは数万円以上になるケースも多いです。
有名作家がつくったこけしの買取相場
こけしの種類 状態 買取相場 こけし作品 棟方志功作 難有/サイン有/箱無し 21000円~38000円 こけし 盛秀太郎作 印・描き銘有/箱無し 11000円~27000円 こけし 陳野原和紀作 描き銘有/箱無し 6000円~11000円 こけし 佐藤正廣作 描き銘有/箱無し 18000円~31000円 こけし 宮本永吉作 描き銘有/箱無し 31000円~55000円
まとめ
価値のあるこけしについて解説しました。
以下のものは価値があるものと鑑定されることが多いです。
- ①:伝統こけし
- ②:古いこけし
- ③:有名作家がつくったこけし
もし買取を希望する場合は、こけしの専門知識が高く実績のある専門業者を選びましょう。
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