こけしの買取相場がイマイチわからず困っています。高く売れるものと売れないものの相場をわかりやすく教えていただけませんでしょうか？
この記事はこんな疑問を抱えている方が対象。
筆者はこれまでに沢山のこけしを買取に出してきました。
その経験から言うと、こけし全体の買取相場は0円から数百万円です。有名作家がつくったものや、戦前の古いものほど高価買取を期待できます。
しかし、作家がわからないものや大量生産された安価なものは、基本的に値段がつきません。
この記事は、こけしの買取相場についてまとめました。
こけしの売却や買取価格について把握したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
こけしは買取できるものとできないものがある
こけしは伝統品から創作品までさまざまなものがあります。
買取を希望する場合は、以下のこけしでないと値段がつかない可能性があるので注意しましょう。
| 伝統こけし | 有名作家（工人）が作ったものは高価買取を期待しやすい。また、戦前につくられた古いものは数百万円の値がつく場合がある。 |
| 創作こけし | 有名作家が作ったものは高価買取を期待しやすい。そうでないものは売れるものの、高価買取は期待できない。 |
こけしの買取を専門とする業者は、上記のこけしに注目しています。
一方で作家がわからないものや、大量生産された安価なものは値段がつかない場合がほとんどです。これらは無料引き取りを利用するか、別の方法で処分するのがベストでしょう。
こけしの買取相場
冒頭でもお伝えしたとおり、こけしの全体的な買取相場は0円から数百万円です。
有名作家がつくったものほど高価買取が実現しやすく、戦前につくられた古いものはその希少性からプレミア価格がつきやすい傾向にあります。
ここでは、以下のこけしにおける買取相場をまとめました。
- ①：鳴子系こけし
- ②：蔵王高湯系こけし
- ③：土湯系こけし
- ④：津軽系こけし
- ⑤：近年につくられたこけし全般
売却を検討しているこけしと照らし合わせてみてください。
それでは上記5つのこけしの買取相場について解説します。
①：鳴子系こけし
鳴子系こけしは、宮城県鳴子温泉エリアで作られる伝統工芸品。
鳴子系こけしの買取相場は、10,000～20,000円ほどです。
その特徴は、頭部を胴体にはめ込む手法で作られている点。一般的なこけしとは異なり、首が回ることと、胴体に菊の花の装飾が描かれるケースが多いです。
鳴子系こけしの有名作家としては、大沼岩蔵があげられます。
②：蔵王高湯系こけし
蔵王高湯系こけしは、山形県を中心につくられる伝統工芸品。
蔵王高湯系こけしの買取相場は、30,000～60,000円ほどです。
その特徴は木地の美しさと華やかな描き込み。
さらには他では見られない丸みのある体型が印象的です。
蔵王高湯系こけしで有名な作家は、我妻勝之助があげられます。
③：土湯系こけし
土湯系こけしは、福島県の土湯温泉や会津周辺でつくられる伝統工芸品。
土湯系こけしの買取相場は、50,000～70,000円ほどです。
その特徴は頭部が小さく、胴部分にろくろ線があること。
華やかな色で描かれている点も魅力です。
土湯系こけしで有名な作家は、渡辺キンがあげられます。
④：津軽系こけし
津軽系こけしは、青森県黒石市や弘前市を中心につくられる伝統工芸品。
津軽系こけしの買取相場は、10,000～30,000円ほどです。
その特徴は素朴で暖かみのある風貌をしていること。
棟方志功からは「日本一のこけし（盛秀太郎の作品）」とも称されたほどです。
津軽系こけしで有名な作家は、盛秀太郎があげられます。
⑤：近年につくられたこけし全般
近年につくられたこけしは、観光地やインターネットなどで購入できる民芸品。
民芸品こけし
近年こけしの買取相場は、0～数百円ほどです。
これは買取業者に共通しているいえることですが、大量生産された安価なこけしは価値が低いため、そもそもとして値段がつけられません。
したがって、近年こけしの多くは買取不可とされるケースが多いです。
こけしの買取価格が決まる要素
こけしの買取価格が決まる要素は、主に以下のとおりです。
- ①：製造された時期
- ②：作家
- ③：製造された場所
これはこけしの買取業者が共通して注目するポイントになります。
上記のなかで優れた要素があると、買取価格は高くなりやすいです。
ここでは3つの買取価格が決まる要素について解説します。
①：製造された時期
こけしは製造された時期によって、買取価格が大幅にアップする可能性があります。
特に高価買取が実現しやすいのは、戦前につくられた「伝統こけし」です。
こういった古いこけしは入手がかんたんでないことと、希少性がきわめて高いため、数百万円の値段がつくこともあります。
逆に戦後につくられたこけしに関しては、製造過程が電動化されたこともあって、買取価格が落ちる印象です。
②：作家
有名なこけし作家がつくったこけしは、買取価格が高くなる傾向にあります。
一般的に伝統こけしをつくる職人のことを「工人（こうじん）」。創作こけしをつくる職人のことを「作家」と呼びますが、いずれも知名度が高い人物がつくると高い値がつきます。
有名なこけし工人については、以下のWikipediaを参照してみてください。
③：製造された場所
こけしの買取価格は、製造された場所によっても影響されます。
特に伝統こけしで知られる東北11系統で製造されたものは、高価買取が実現しやすいです。
伝統こけしで有名な地域は以下のとおり。
- 津軽系（青盛 温湯温泉）
- 南部系（岩手 花巻温泉）
- 木地山系（秋田 川連温泉）
- 鳴子系（宮城 鳴子温泉）
- 作並系（宮城 作並温泉）
- 遠刈田系（宮城 遠刈田温泉）
- 弥次郎系（宮城 鎌先温泉）
- 山形系（山形 天童温泉）
- 蔵王高湯系（山形 上山温泉）
- 肘折系（山形 肘折温泉）
- 土湯系（福島 土湯温泉）
引用：こけしの買取
買取業者はこういった製造された場所も査定のポイントにします。
こけしの買取におすすめの方法
こけしは種類にもよりますが、高価買取が望める伝統工芸品です。
したがって売却したい場合は、信頼できる専門業者に査定を依頼しましょう。
こけしの買取を専門としている業者を利用すれば、確かな鑑定をしてくれます。リサイクルショップのように安く引き取られることもなければ、ネットフリマ・オークションのようにトラブルへ発展することもありません。
こけしの買取を専門とする業者は、以下の要素から総合的に評価して適切な価格をつけてくれます。
- 歴史
- 製作技法
- 地域性
したがって需要のあるこけしは、相場どおりかそれ以上の値段がつけられるわけです。
専門業者の査定は、完全にこちら都合で利用できます。
手数料もキャンセル料もかかりません。
忙しくて店頭へ足を運べない場合は「出張買取」も無料で利用できます。
高価買取を期待できるおすすめの専門業者については、以下の記事でくわしく解説しています。興味がある方はぜひチェックしてみてください。
こけしの買取相場に関するQ&A
こけしの買取相場に関するQ&Aをまとめました。
情報収集や問題の解決などにご活用ください。
Q1：古いこけしの値段は間違いなく高額になると判断してもいい？
A：すべての古いこけしが高額になるとは言い切れません。
しかし、プロの鑑定士が貴重だと判断したものであれば、買取相場でみられる価格以上の値がつけられる可能性は大いにあります。
Q2：お土産こけしの買取は難しいですか？
A：お土産こけしなどの大量生産された安価な民芸品は、基本的に買取が不可になりやすいです。
筆者も経験がありますが、お土産こけしは値段がつかなかったものがほとんどでした。
まとめ
こけしの買取相場について解説しました。
ポイントをおさらしましょう。
- こけしは有名作家がつくったものほど高く売れる
- 戦前につくられた古いこけしは数百万円の値がつくこともある
- 大量生産された安価なこけしは買取が不可になりやすい
もし、自宅に高価買取ができそうなこけしがあって、売却や処分を検討している場合は、ぜひ専門業者の無料査定を利用してみてください。
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